江ノ電の記憶を形にするサークル「イナシュウ」

江ノ電のあれこれをまとめた「年刊イナシュウ」を毎年頒布しています。

おかげさまで夢がかないました!!!

お久しぶりです!あけましておめでとうございます。

突然ですが、2019年は夢がかなった年でした。

僕は10年前ぐらいから「老後に江ノ電の見える喫茶店を開きたい」と思っていました。
 
本当に江ノ電が好きでしょうがない人、
鉄道好きな親子、
近寄りがたい一見さん鉄道ファン、
少しでも江ノ電に興味のある人が集まれる場所(=喫茶店)を開きたい。
そう思っていました。
 
妻にその話を冗談半分でしたところ、かなり実務的な質問を投げかけてきました。
 
料理の話、資格の話、マーケティングの話。
どれも答えられない質問ばかりでした。
趣味はお菓子作り(市販されているフィナンシェの外観を見ただけで焼いた型がわかる程度の変人)、
某有名コーヒー店バリスタ経験のある妻は、喫茶店を開きたいわけじゃないことを見抜いていたんでしょうね。
 
実際にテレビチャンピオン江ノ電王が開いた「喫茶とれいん」や、
クリエイティブな人たちが集まる「かまくら駅前蔵書室」に行って
日々の料理ですら一切手を付けない私がしたいことは「喫茶店」でなかったことに気付きました。
 
 
お金もないし、職もない上にさらにショックな宣告を受けて苦しんでいた時期もありましたが、
ただ、江ノ電に興味のある人が集まれる場所を創りたいという部分は変わることがありませんでした。
 
そんな時、同人誌を出し続けている友人たちが「合同誌」という単語をつぶやいていたのです。
複数の書き手がテーマに沿って作品を収録する、商業誌でいう「アンソロジー」というものです。
 
「これだ!」と思いました。
 
2014年に同人誌を頒布したとき、様々な江ノ電ファンとつながることができました。
それをもっと大きくしたい。ゆるい(ここが重要!)つながりを維持したい。
そのために必要なものは不動産ではなく、インターネット空間のコミュニティの場だったと気付きました。
 
そうすると、大学時代に研究していた作りかけの成果物たちがつながりました。
アニメの聖地巡礼がまだマイナーだった頃、なぜ大河ドラマやバラエティー番組・雑誌で鎌倉が特集されると盛り上がるのに、萌えアニメではそれが成り立たないんだろうと疑問に思い、BTC(インターネット上のアニメの舞台探訪コミュニティ)、そしてアニメの舞台となった滋賀県豊郷町などのつながり研究をしていました。
 
「BTCの江ノ電版を作ればいいんだ!」
 
BTCの人たちは、アニメを見て聖地を特定し、そこへ巡礼します。
 
江ノ電ファンの共通の関心ごとは「今日の江ノ電はどの車両が走っているか」つまり「車両運用」がまずあるだろうと仮説を立てました。
アルバイトでシフトが組まれているように、電車にも車庫から車庫に入るまでの時間が決まっています。
これをTwitterにいる江ノ電ファンが報告しあいつつ、コミュニケーションを図れないかと考え始めたところ、700日以上も連続で運用が報告される一大コミュニティになり、それが今も続いています。
 
構造としては、運用報告などをするコアメンバーがいて、
留学や転勤、ライフスタイルの変化、そもそも沿線に縁もゆかりもなかった人が沿線を離れていても関心を持ちづけている人、
発信された情報を見ているだけのROM専がいて、別の作品を作り出したりしている人もいるでしょう。
 
それがTwitterという大規模でオープンになっている鉄道コミュニティは少ないと感じています。
勘違いかもしれないけど、僕はそれを作ったという自負は少しあります。
そういう意味で僕は喫茶店のマスターを務められているのかなと思います。
 
何より本当に僕は人の縁に恵まれた人だなあと感じています。
アメンバーの方々のやさしさに甘え続けています。多分これからも甘え続けるでしょう。
天邪鬼氏のお金で食べる焼肉はこの上なくおいしいです。
 
どうかみなさんで、このゆるいつながりを保ちつつ、「江ノ鉄」を楽しめる場を維持し続けていきたいです。
 
様々な鉄道・湘南・鎌倉ファンに「イナシュウ」を知ってもらうすべく、高齢者層の利用率が高いInstagramFacebookページを立ち上げました。
https://www.instagram.com/inashu50/
https://www.facebook.com/inasyu50/
 
インターネットだけでなく、実際に現地でネットに触れない方からも江ノ電の記憶を聞いて取材したいと考えているので、ウン年ぶりに年賀状も書きました。
さすがにYouTubeTikTokまでは手が回らなそうなので、後世の新規参入は難しいかもしれませんが、今ある江ノ電の記憶を形にしたい。
そう思い、キャッチコピーを『江ノ電の記憶を形にするサークル』としました。
 
おかげさまで、Yahoo!ニュースに取り上げられたおかげもあり、書店の膨大な在庫が年内に完売御礼。
https://kamakura.keizai.biz/photoflash/500/
 
3月15日に川崎で開催される、交通・旅行系同人誌即売会 「東京交通観光倶楽部るるむ4」がvol.02の最後の頒布になるかもしれません。
ご興味のある方はご来場いただくか、メールをいただければ自家通販をすることも可能かもしれません。
 
ぜひ、ROM専の方もイナシュウでなくてもいいので、行動を起こしてほしいです。
その表現の場が、弊サークルでよければお手伝いさせてください。
知識は問いません。江ノ電と沿線に対する関心と敬意さえあればいつでも歓迎します!
 
本年、そしてこれからも、どうぞよろしくお願い致します。
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つじたか